途中、あまりにも慌て過ぎて、ちょうど登ってきていた人とぶつかった。
「す……すみません」
謝罪しながらも足を止める余裕が無かった私は相手がどんな人か確認する余裕もなく足を急がせた。
外に出た私は、まだそこに広がる人混みの脇を身を竦めつつ早足で通り過ぎる。
小走り気味で駅に辿り着き、改札を抜けたところで私は漸く速度を緩め、大きく息を吐いた。
ちょうど来た電車に飛び乗り向かうのは1人で住むマンション。
電車の中で、私は悩んでいた。
……声ぐらい掛ければ良かったかな。
さっき女の人達に取り囲まれていたのは、私のお兄ちゃん。
半分だけ血の繋がった、歳の離れたお兄ちゃん。
お兄ちゃんにとって私は、いくつになっても幼い妹らしく、パパと2人揃って過保護だったりする。
まさか、私に会いに来た訳じゃなくて、お仕事で来ただけだと思うけど……。
声も掛けずに逃げる様に電車に乗った事を私は後悔しはじめていた。
……でも、あんな人集りの中心になんて入って行けないし……。
僅かにある罪悪感を私はそんな理由で拭おうとしていた。
でも、どんな理由をつけても逃げ帰ってきたという事実が変わる訳でもなく心はどんよりと重いままだった。
どんなに私の心が重くても、時間は流れるし、電車は決まった時間に駅に着く。
学校帰りの学生より、会社帰りの人達が多くなった電車を降り、改札を抜けてマンションへと向かう。
「す……すみません」
謝罪しながらも足を止める余裕が無かった私は相手がどんな人か確認する余裕もなく足を急がせた。
外に出た私は、まだそこに広がる人混みの脇を身を竦めつつ早足で通り過ぎる。
小走り気味で駅に辿り着き、改札を抜けたところで私は漸く速度を緩め、大きく息を吐いた。
ちょうど来た電車に飛び乗り向かうのは1人で住むマンション。
電車の中で、私は悩んでいた。
……声ぐらい掛ければ良かったかな。
さっき女の人達に取り囲まれていたのは、私のお兄ちゃん。
半分だけ血の繋がった、歳の離れたお兄ちゃん。
お兄ちゃんにとって私は、いくつになっても幼い妹らしく、パパと2人揃って過保護だったりする。
まさか、私に会いに来た訳じゃなくて、お仕事で来ただけだと思うけど……。
声も掛けずに逃げる様に電車に乗った事を私は後悔しはじめていた。
……でも、あんな人集りの中心になんて入って行けないし……。
僅かにある罪悪感を私はそんな理由で拭おうとしていた。
でも、どんな理由をつけても逃げ帰ってきたという事実が変わる訳でもなく心はどんよりと重いままだった。
どんなに私の心が重くても、時間は流れるし、電車は決まった時間に駅に着く。
学校帰りの学生より、会社帰りの人達が多くなった電車を降り、改札を抜けてマンションへと向かう。
