それなのに『なんか腹減らね?』やっと半分ぐらいまで来た頃、先輩が突然そんな事を言い出した。

『いえ、全然』

速攻でそう言ったのに

『マジ!? 俺、かなり腹減ってるんだよ』

『そうですか。じゃあ、お家に帰ったらおやつでも……』

“食べてください”と言おうとした私の言葉は

『ちょっとあそこ寄っていかね?』

先輩が指差したのはファーストフードのお店で

……これは、きっぱりと断らなければいけない……。

『私は全くお腹は空いてないので……』

『じゃあ、飲み物だけでもいいじゃん』

『……いえ……』

『俺、1人でとか無理だし』

『……あの……』

『よし、決まり。行こう』

『……』

……誰かこの人の暴走を止めてください……。

私の切実な祈りは誰にも届かなかったらしく、強制的にファーストフード店に連行されてしまった。