◆◆◆◆◆
私が先輩に連れて来られたのは、西校舎の裏にある中庭だった。
幾つかのベンチが置いてあり、何組かの生徒がそこに座り楽しそうに談笑していた。
そこにいる生徒達は上履きじゃなくて靴を履いているから何年生かは分からないけど、制服の着崩し感や髪の色、それから場所的に同級生じゃなくて上級生ばかりのような気がした。
1年生が、わざわざ上級生の校舎の裏に行くなんてことは、時期的に考えても無理があった。
そんなどうでもいいことを考えていた私は
「なにがいい?」
突然、声を掛けられて
「えっ!?」
心底驚いた。
声がした方に視線を向けると
不思議そうに首を傾げている先輩と目が合った。
「……えっと、なんですか?」
「飲み物」
「飲み物?」
「あぁ、なんか飲もうよ」
先輩が指差しているのはジュースの自販機で
「こんな所に自販機があったんだ」
私はそんな事にいたく感動を覚えてしまった。
私が先輩に連れて来られたのは、西校舎の裏にある中庭だった。
幾つかのベンチが置いてあり、何組かの生徒がそこに座り楽しそうに談笑していた。
そこにいる生徒達は上履きじゃなくて靴を履いているから何年生かは分からないけど、制服の着崩し感や髪の色、それから場所的に同級生じゃなくて上級生ばかりのような気がした。
1年生が、わざわざ上級生の校舎の裏に行くなんてことは、時期的に考えても無理があった。
そんなどうでもいいことを考えていた私は
「なにがいい?」
突然、声を掛けられて
「えっ!?」
心底驚いた。
声がした方に視線を向けると
不思議そうに首を傾げている先輩と目が合った。
「……えっと、なんですか?」
「飲み物」
「飲み物?」
「あぁ、なんか飲もうよ」
先輩が指差しているのはジュースの自販機で
「こんな所に自販機があったんだ」
私はそんな事にいたく感動を覚えてしまった。
