諒が鋭い視線で由良くんを見据えていたことに……。

もしこの時、私がそれに気付いていればあんなことは起きなかったし、それが引き金になってわたしが守り続けている秘密が暴かれることもなかったのかもしれない。

◆◆◆◆◆

休み時間。トイレに行っていた乃愛が
「大変!!」
慌てた様子で教室に駆け込んできた。

私の席に一目散に駆け寄って来た乃愛はかなり急いできたのか額に薄らと汗を浮かばせ肩で呼吸をしていた。

「どうしたの?」

そう問い掛ける私は呑気なものだった。

乃愛の『大変!!』はよくあることだったりする。


〝隣のクラスにかっこいい男の子がいた〟とか