それから2時間程、朝緋も交えて4人で過ごした私は

「そろそろ帰ろうかな」

時計に視線を向けながら呟いた。

「あら、晩御飯食べて行かないの?」

「うん、来る前にご飯が炊けるようにセットしてきたから、帰ってから食べる」

「姫花、ご飯なら冷凍しとけばいいだろ」

「う~ん、明日も学校だし今日は帰る」

残念そうな表情を浮かべるパパとママにちょっとだけ寂しさが込み上げてくる。

本当はご飯を食べて帰っても全然いいと思う。

だけど、もしここでご飯を食べてしまったら、明日から1人で食べるごはんが寂しくて味気なくなってしまうような気がする。

やっと慣れてきた1人での食事。

それがまた振出しに戻ってしまうのは避けたい。

「また、夏休みに入ったら帰って来るから」

私の言葉に渋々と納得したパパとママ。

「じゃあ、またね」

そう言って立ち上がった私を

「姫花」

パパが呼び止める。

「なに?」

「誰かに送って行かせるから少し待っていなさい」

「ううん、大丈夫。まだ明るいし、1人で帰れる」

「……姫花」

困ったような表情を浮かべるパパに

「いつまでも子ども扱いしないで」

やんわりとでもはっきりとそう告げる。