その奇妙な雰囲気を崩したのは

「……んだよ?」

不機嫌そうな諒の声だった。

由良君注目していた視線が一斉に諒に向けられる。

この人もまた他人の視線というものを全く気にしない人だった。

面倒くさそうに立ち上がった諒が、

「用事があるなら自分が来いよ」

不満そうに呟きながら気怠そうにドアへと向かって歩いて行く。

ピシャリとドアが閉められた音に呆然としていた私達は漸く我に返った。