「先生とか…きてないよな。よかった」 思わず私ははっとした。 (この声…………) 私は誰が図書室に入ってきたかすぐにわかった。 心臓の音がうるさい。静かな図書室にはあの人の足音と私の心臓の音が混ざりあって頭がおかしくなりそうだった。 どこかに隠れたかったけど体が震えるだけで動かなかった。 「…凛奈?」 「…たくみ先輩」