「愛ちゃん、元気ないね、何かあったの?」

部活後の体育館、スポーツドリンクを飲みながら葉ちゃんが言った。

そういえば、葉ちゃんは玲と同じクラスなんだっけ。

クラスで変わったことはなかったか聞いてみようかな。

「ねえ、葉ちゃん。…最近、玲ってクラスでどう?」

「ん?レイちゃんは相変わらずのポーカーフェイス。俺達がいくら笑わそうとしても全然笑ってくれないよ。」

やっぱりクラスでどうとか、そういうことじゃないのか…

「女子たちからもいっぱい話しかけられてるけど、ほぼ相手にしないんだよな、まあ、そこが逆に興味引くんだよな!絶対にレイちゃんの笑顔、見るぞ!」

葉ちゃんが意気込んでいる。

ていうか、もう少し愛想よくしなきゃ、玲。

それでも人が寄ってくるのが玲なんだけど。

「なに、レイちゃんとなんかあったの?」

「ううん、何でもない。」

やっぱりお父さんの部屋に何か秘密がありそうだ。