「今日はいないよ。あっ、ほのちゃん、これ出してくれる?」

今日のお昼はみんなでたこ焼き。

大人数だし、そのほうがいいかなって思ったの。

「はーい、てか愛、最近聡太と話してないみたいだけど、何かあったの?」

ほのちゃんの言葉にドキッと心臓が鳴る。

「樹里が聡太にベッタリじゃん。」

浅丘君と、樹里ちゃん。

すごくすごくお似合いの二人。

あの文化祭の日、二人はもしかして…

「愛?」

「ううん!なんでもないよ!みんな待ってるから、行こう!」

もう、諦めたほうがいいのかもしれない。

もともとあたしなんかに浅丘君みたいな人、釣り合うわけないもん。

「愛がいいならいいけど、でもチームメイトなんだし、このままってわけにはいかないと思うけどね。」

ほのちゃんの言ってることは最もだ。

早く、前みたいに、普通に、友達として話せるようにならなきゃ。

そう、友達でいいんだ。

普通の部活の仲間でいい。