パーフェクトフィアンセ


果たして、ホセは五分後飛び起きた。

「復活はえーな…」

お前らカレカノイベントガンガン逃すぞーとウィングが呟いた。

「クラウン…?」

ホセは全く現状を把握できておらず、キョロキョロしている。

「ホセ、どこまで記憶あるんだよ?」

「…クラウンと服屋に行ってきた帰り…」

「戻りすぎだ!」

記憶が飛ぶにもほどがあるってば!

私はゆらゆらホセを揺さぶった。

服屋って完全に忘れてるレベルの出来事だよ!?

「…」

ホセはだんだん覚醒してきたらしく。

「あ」

一分半後。

気絶した。

「うぇぇぇい!?」

ウィングが奇声をあげているのはおいといて。

これではいけないと私は気絶中のホセの隣に体をねじこんだ。

「何してるんだよ!?ふざけてる場合か!」

ふざけてない。

どかばきハングルバージョンにならないように私はホセをしかと抱き締めた。

大丈夫、ホセはこれで覚醒する。

私には自信があるの。

「ほんとかよ」

大丈夫。


ほらね。

「ウギャァッ!」

うわ、ホセのマジの悲鳴はじめて聞いた…

確かに十字架見せられた吸血鬼っぽい…

「あ、あぎっ、あ、うがぁぁぁぁ…!」

このままだと消滅しそう。

やっぱり十字架には弱いのかな!

持ってないけど。

「大丈夫…な?」

そうこうしているうちにホセが私におそいかかってきた!

「クラウン!無事か?生きてるか?俺に殺されてないよな!?」

キャラ、ブレすぎだよ。

ホセはどうして天然路線に路線変更したんだろう…

大丈夫生きてるよ、と優しく言ってみると、ホッと息を吐いてホセは目を閉じた。

て言うか、顔が近い。

鼻が触れそう…

そんなことを思っていると鼻どころかおでこが当たった。

痛い!

ゼロを飛び越してマイナスの距離感。

ホセの整いすぎな顔が見られない。

近すぎて!

ほ、ホホホホホセ!?

「ん…?嫌か…?」

ちょっとだけ顔を浮かせて話すホセ。

憂い気な唇が口元を掠めた。

い、嫌じゃないけどドキドキする。

頭がおかしくなりそう。

「大丈夫だ…おかしくなったのを良いことに俺がもらってやる」

迂闊におかしくもなれないの!?

てかもらってやるって何を!?

「…初恋?」

くい、じゃない!

首かしげるの禁止!

駄目、かっこよすぎる!

初恋ならもうあげた、と叫ぶとホセが嬉しそうに微笑む。

…やめて下さい。

その笑顔がもうアウトなの…

「お前、本当可愛い」

絶対、手放さないから。

そういってホセは私の胸元に顔を埋めた。

とたんに私は赤面。

「いいかおり…」

変態!

詐欺だ、美少年で変態とか詐欺だ!

なぜか幸せそうに天使のような笑顔を私に向けてくるホセ。

ウィング!

と私は使用人を呼びつけるように言った。

私を助けなさい!

「命令すんなよ!?」

とかなんとかいいながらも一周と半分廻っておかしくなったホセは無事にもとに戻ったのでした。