「陽毬、大丈夫?クマすっごいよ」

「だいじょぶー」


心配する美生にヒラヒラと手を振る。

無理矢理にでも笑ってないと、どうにかなりそうだ。

あの後やっぱり優梨は帰ってこなかった。

大河も普段通り。

ただ、南野には少しだけ避けられてるような…………。

気のせいかなってくらいちょっとだけだけど、不安になる。


「陽毬」

「あ、大河。なぁに?」

「優梨帰ってきてないんだろ?探さなくていいの?」