ひねくれ娘の恋事情



 いつもなら探検気分で盛り上がるところだけど、雨の降っている街は表情が暗くて、とてもそんな気になれそうもない。


 おつかいに行く気分で家を出たから、携帯も持っていない。


 声をあげて泣き叫びたくなった。


 誰か助けて、なんて柄にもないことを思った。


 でも、シャッターをぴったりと閉じた家の数々はそんな優衣子に無関心だ。