結衣side


プルプル…プルプル…


『只今電話にでることができません…』


はあ…


今日も聞く音声案内。


佐原恭二と連絡がつかない。


学校にも来ていない。



どうしてこんなに寂しいの…


「結衣~!!
帰ろうぜ!!」


「嫌だ…」


「んも~相変わらず冷たいな~。」


変わりに、ツンツン頭が
毎日私に会いにくる。


『好きになっちまった。』

なんて告白をされ、
断ってもしつこいくらいくる。



どうして私なんかに本気なんだろう。


佐原恭二のことで
私は頭がいっぱいなのに
この男は、構わず私に近づいてくる。


ツンツン頭は嫌いじゃない。


けど、恋とかそーゆうのではない。


よくわからないけれど、
これが男女の友達関係ってやつかもしれない。


私にとっては、友達。


「ねえ、恭二と連絡はついた?」


「知らねえ。
アイツは、へたれなんだよ。」


「そう。」


「ほら、暗い顔すんなよ。とりあえず行こうぜ!」