赤い瞳をした鬼は身分が低い?


「ほとんどの生徒は一般の者たちです」

「でも、わたしを助けにきてくれた人たちは―――」

「……そうですね、瞳は赤くありませんでしたね。最強と呼ばれる者たちです。桜木くんをはじめ、神梅くんまで」


瞳の色でこの西高での地位が決まってるということだった。
そればかりじゃなく、卒業してからもずっと。
そして、強い鬼ほど強い子孫を残そうとする本能が強いとも教えてくれた。


「本来であれば鬼は鬼を伴侶にするのが普通なのですが、過去には人間を妻にした鬼もいました」

「……人間を妻に?」

どうして?
鬼にとって人間は歩くエサみたいなものなんでしょう?
それなのに妻に?


「普通の人間ではなく、鬼呼びという特別な力を持ってる女性たちでした」

「……鬼呼び?」

「強い鬼ほど強い子孫を残そうとする…鬼呼びの女性との間に生まれた子は最強の力を持ってました」