そんな時計を壊してしまったのだから、
今日はお説教だろう…。

朝からツイてない。

ブルーな気分になりながら制服に着替え、
学校へ向かう。

こう見えて、私、九条雨蘭(くじょう
うらん)は学校は嫌いじゃない。

高校2年の今、なんとか勉強にはついて
いけてるし、運動もそれなりにこなせる。

モデルみたいに可愛くて優しい友達も
いるし、彼氏はいないけど、平凡ながら
結構充実した日々を送っている。

もうすぐ夏休み。
また勉強で終わる夏なんてこりごりだ。

「カッコいい彼氏でもいたらな~!」

「え、何々?雨蘭彼氏出来たの??」

「うひゃっ!?」

いきなり話しかけられて、変な声が出た。