ジリリリリリリ………

うるさくて滅多にかけない目覚まし時計が
けたたましく鳴っている。

「…うるさぁ~いっ……」

ゴロリと寝返りをうち無視するけれど、
目覚まし時計は黙ってくれない。

仕方なく手を伸ばし、止めようとした。

……が。


ーーガシャンッッ!!

いきなりの物音にガバッと身を起こす。

「な、何?」

見ると、床に落ちて無惨に壊れた時計が
静かに横たわっている。

「……やっちゃった…。」

この時計は、お父さんから誕生日プレゼントにもらったもので、お父さんいわく

「ただの時計じゃない」

らしい…。