月影の涙Ⅱ~私はただの人形~【完】

【葉月side】


爽「葉月!!おい、待てよ!」


ずっと、追いかけてくる。
もぅ、来ないでよ……1人にしてよ!!


バーンッ

空き教室へ飛び込んだ。


葉月「はぁ、はぁ、はぁ、」

爽「葉月!!」


後ろに晴達もついてきている。


爽「葉月……」

葉月「な、なんで……なんでよ!!!」

爽「でも、蓮夜は……」

葉月「分かってる。分かってるよ!!!!」



海「これは一体何事ですか?」

爽「……こ、これは……」

葉月「はぁ、はぁ、はぁ、」



やばい。息が上がってきた。過呼吸って奴?



爽「お、落ち着け。ゆっくり息して。」



しゃがんだ。今まではどうにかして、我慢してきたよ?けど、もぅ無理だよ。


葉月「もぅ、ダメ。」

爽「お、おい?」

葉月「これ以上私に何をしろって言うのよ!
無理だよ。耐えらんないよ……」



晴「どういう事だ?何が起こってる。」

海「それに爽、お前って一体何を知ってるんで
すか?何者ですか?」

爽「……もぅ、隠しても無理かなー?
じゃあ今日教えてあげるよ。俺の正体。」


バリーンッ


窓ガラスが割れた。


葉月「……」

爽「ちょ、暴れんなって!」


イスで窓を割、暴れ回る。