懐かしむように、幸せそうに話す三宅くんを見て、胸がズキズキと痛む。







「けど、中2の終わり頃に、あいつはいなくなった」





「どこか、遠くへ行ってしまったの?」








チラリとこちらを見る三宅くん。







「っあ、ごめ…「死んだよ」」












………え?













「死ん、だ…?」










コクリ、とひとつ頷く三宅くん。









「あの日、学校の帰り道に交通事故でね。
…目の前で起きた出来事だった。
今まで犯人については親からは知らされなかった。

でも、この前親が教えてくれたよ。



雪華(セツカ)を引いたのは、





























神野、お前の父親だった」















…え?





目の前が真っ暗になった。










何を…



















三宅くんは、何を言っているの?














「嘘よ…お父さんが、そんな…」







「嘘だと思うなら、聞いてみればいい」













「…っ!!」








ふらりと立ち上がる。





「でも、お前を責めるつもりはないよ。
神野自身には何の罪もないから…神野?」








「ごめん、私帰るね。
それと私のお父さんが…ごめんなさい」












その後に三宅くんが何か言ったが、






私の耳に届くことは無かった。