玄関先。


2人の息の切れた吐息と、コンクリートに弾かれる雨の音が響く。



「ごめんいきなり走らせて…

すげー濡れたよな。

ちょっとお前と話したくて無茶した、ごめん…」


さっきの真剣な顔とは打って変わって、申し訳ないような、弱々しい声。


「う、ううん

大丈夫だよ。」



「とりあえず上がれよ?

タオル貸す」



そう言うとポケットからガサゴソと鍵を取り出し、ドアを開けた。


奈津に続いて私も家の中へと入る。