雨はすぐに私の体温を奪っていった。


粒の1つ1つがブラウス染み込んで、肌に吸い付いてくる。


潔いくらいの雨に打たれて、頭がぼーっとしてきた。



玄関から出てきた人達が、傘をさしながら私を横目に通り過ぎいく。





突然、雨が止んだ。

―いや、正確に言うと私の周りだけが降っていない。


考えるより先に後ろを振り向くと、そこには奈津の姿があった。



「お前…何やってんだよ」


その言葉に、正常な思考が戻ってくる。