先生はなんだかウキウキしてて嬉しそうだ。
教頭先生が嫌いなのか?
☆
「リンちゃん、遥加ちゃん!」
授業後の休み時間、ナゴミは心配になって一人で保健室へ向かった。
小さめの長椅子に、二人は横並びに座っている。
「あ、ナゴミちゃんー!」
「あ、ナゴミちゃん……」
遥加の左足首に小さな切り傷、リンの右手の甲に大きめの絆創膏が貼られている。
それ以外には何も無いので、大事にはならなかったようだ。
ナゴミの肩の力が抜けた。
「心配してくれたの?ありがとー。さっき治療終わったとこだよー」
「午後の授業も放課後の学芸会の練習も問題無く参加出来るから……もう大丈夫だよ」
今から教室へ戻るようだ。
二人は同時に席を立ち、保健室を出ようとしてる。
ナゴミも一緒に行こうとした時。
「あ、君。ちょっと待って」

