目の前でカップルの如く「あーん」をし合うリンと遥加を見て、ナゴミは思った事が声に出た。

「リンちゃんと遥加ちゃんって、本当に仲良しだね」

「うん!アタシ、まじでハル大好きー!」

「うん。ワタシも、リンが大好き……」

二人同時に答えた。

見た目も性格も正反対なのに、まるで双子のように息が合ってる。

「幼稚園の頃からの大親友だよー!最初に玲瓏学園幼等部愛組で会ってから、ずーっと一緒なの!」

「最初にクラスで一人だったワタシにリンが話しかけてくれて……すごく嬉しかったの、今も覚えてるよ」

「そーそー!いやー、懐かしいねー!」

「うん、あの時は運命感じちゃったな……」

四葉とナゴミそっちのけで、二人は盛り上がっている。

「お前ら、百合カップルか?一部の人間が喜びそうなくらいの仲良しっぷりだな……」

「「「百合?花がどうしたの?」」」

「……いや、何でもない」

「「「?」」」

失言をしたように眉を寄せる四葉。

三人は意味が分からず首を傾げて顔を見合わせるしか出来なかった。