「こんばんは、篠崎 怜真さん」
四葉が篠崎を冷ややかな目で見やる。
ナゴミも加勢して睨みつける。
四人の女の子に詰め寄られてタジタジになる浮気男は、もう哀れとしか言いようのないくらい無様だった。
「だ、誰だよ、あんた!!」
「あらー、ご存知ありませんか。初等部生徒会長、龍華寺 四葉です」
「同じく、副生徒会長、駒木 七五三で御座います」
「せ、生徒会長?!副生徒会長?!」
「はい、一応貴方の『彼女』である円城寺 美奈さんから依頼を受けまして、ここ数日貴方を尾行させていただきました」
四葉が写真をヒラヒラと見せびらかす。
全部、あの尾行時に撮った浮気の決定的証拠だ。
「はぁ?!彼女?!怜ちゃんの彼女はアタシでしょ!何言ってんの?!」
「ねぇ、説明してよ!!」
恵実と茜が篠崎を揺さぶって吐かせようとする。
「尾行って……ひ、ひっでぇ!!卑怯だ!!」
「百歩譲って二股ならまだしも四股してる性格クズな男子高校生に言われる筋合いは御座いませんが?」
ピシャリとナゴミが言い放つと、篠崎は大人しくなった。

