「エメには、浮気相手たちのことを詳しく調べてもらったんだ。こういうの得意だから」

「え?それ法律的にヤバいんじゃない?個人情報保護法とか……」

「「良いんだよ。『仕事』なんだから。バレなきゃいい話さ」」

ニヤリとそっくりな顔が同時に笑った。

「ま、そんな事より、ナゴミちゃんもおいでよ。これから調べた結果の画像とか見るからさ」

「……」

犯罪の匂いがするが、ナゴミは放っておいた。

警察関係の仕事をしている家族がいるんだ。まあどうにかなるか。

すっかり龍華寺兄妹のペースに呑まれているナゴミは、詠芽の隣に座った。

四葉とナゴミで詠芽を中央に挟むようにして、パソコン画面に視線を向ける。

「円城寺 美奈と真木 茜はもう知ってるから飛ばすね。昨日見たっていう残りの二人のデータ開いてくよ」

詠芽は手際良くノートパソコンを操作した。

「まず、本屋で会ってた眼鏡っ娘ね」

詠芽がエンターキーを押すと、深月の写真が出てきた。