だけど。 どうしてそんなことが思えたんだろう。 彼女を傷付けておいて、そんな希望を持てた俺は、どれだけバカなんだろう。 迎えた4月。 桜の花舞い散る、新入生で溢れた大学に。 ―――須藤の姿は、なかった。