確か、死の境界線だったはず
ゴミ(ゴミ以下の存在価値の人)が集まる国って聞いていたものだから
こんなにも綺麗な所があると思わなかった
そんな考えをぶった切るように
「...あ、一応言っとくけどよ此処はチェスターノじゃねぇかんな?」
探偵服の少女は、椅子に腰を掛け足を組みながらそう言った
チェスターノじゃない...と言うと何処なのだろうか
「あの、此処はどこですか...?」
「此処は、裏の世界
チェスターノよりも無法地帯で
外に出れば殺し合い
万引きも普通にやってるよ
チェスターノよりかは、綺麗だけどね」
赤髪の少女がそう、答えてくれた
チェスターノよりも無法地帯...
そんな所に来てしまったと思うと脱力してしまった
「帰りたいんですけどどうすればいいですかね」
「無理、此処にいるしかないよ」
即答で答えられた上に帰られない事に唖然する
しかも此処がどんな場所に在るかさえも分からない
どうしたものかな
「まず、コイツ人を殺した事あんのかよ」
「そ、そんなのある訳ないじゃないですか...!!」
人を殺したら罪に問われる、そう言う法律がここに無いのだろうか
その少女は警察に行く様子もなければ反省もしていない
そう見るとやはりそんな法律ここにはないんだろう
「じゃあ...まず、殺人試験からだ。シャーロットは先に行ってて」
「りょーかーい」
私は意味が分からないまま手を引っ張られ部屋から出ていく
ただ分かる事は、嫌な予感が凄くする事だけだった