【悠亜side】


「...馬鹿なの?前から言ってるよね?入って来た奴をすぐ殺すなって」


「だってさー、最近暇だったんだからしょうがねぇじゃん?」




微かに二人の声が私の耳に入って来る

ここはどこだったか...




鼻にツンとする匂い。

病室や保健室を思い浮かべた




「アンタ、目を覚ましたのかぃ?」



「ぬぁっ!?」



目の前には老婆がいた

吸い込まれそうな目に私は恐怖を感じて、思わず後ずさってしまった





「あ!ほら目覚ましたみたいだぜ?」




先程、護衛の方々を殺した女の子が私を親指を向けて赤髪の女の子に伝えた





「あ、大丈夫?」

「だ、大丈夫でっす」




緊張のあまり声が裏返ってしまった

そっか。と安心したように一息をつくと私をジッと見て

こう言った




「...君、此処どこか分かってる?」



なんの事を言われてるのか、私には分からず理解するのには数秒かかった