あにぃは向かいのソファーに座り、コーヒーを口に含む。



僕も、おにぃの作ったアップルティーを飲む。

懐かしい味がからだ全体にジワジワと感じた。


おにぃのアップルティーの味は、健全だった。
変わってない。

口の橋が緩むのがわかった。
「おにぃ。改めて言うけど、この学校の校長してくれてありがとう」

「いえいえ。大切な妹のためだからね」

おにぃが、校長を勤める理由は僕のためだ。

普通の家族なら男子校に入ることを反対
するだろう。

しかし、僕は女の子が嫌い何だ。
心から...。
具体的に言うと怖い。

怖くてしかたがない。

自分も女であるのも嫌なくらい嫌いなのだ