天然姫と運命の翼




彼女だけは、2つの世界が1つになることを望んでいた。

…だけど、私には分からなかった。


『今から暗黒の民と話してくるわ。
共に暮らさないかって。』

『そんな、危険過ぎます!!
もし何かあったら……っ!』

『大丈夫、私には姫の力がある。』

『しかし、あんなに多くの『闇』を一度に
取り込んだら、いくらメイ様でも、
危険…』

『それに、』

私の言葉を遮るように
メイ様は言った…。



『私の側には、いつだってハンムが
いてくれるでしょう?』



その言葉を聞いて、私の心で何かが
崩れた。

どくどくと荒く打つ心臓。

『だからって…』

気がつけば、声に出していた。


…私の心の闇を。