ーーーガチャッ

ノックも無しに、1人の男性が入って
きた。

黒い燕尾服。執事だろうか。

ということは、ここは誰かのお屋敷?

もう何が何だかわからない。

「あの」

それまで黙っていた執事さんが口を開いた。

「北条 楓様。手荒な真似をお許し下さい。
あくまでも『お迎えにあがる』つもり
だったのですが…。手下たちの報告により
楓様を強制連行せざるを得なくなったの
です。」

手下たちの報告?
…あの失礼な一言か。