メイ様…?

「メイ様とは、初代姫君です。ハンム様は
魔法を使い、かれこれ2000年は生きて
おられるのですよ。」

「今年で2024年だな。」

ま、魔法…?

「でも、どうして…?」

ここでずっと1人で暮らしているくらいなら、そんなに生きる必要はないはず。

「…それは……。」

口ごもるハンム。

その顔は、何が、辛く悲しいことに耐えて
いるようだった。

「楓様。他人のプライベートをおかしては
なりませんよ。」

すかさずエドワードが口を出す。

でも、ハンムがそれを制した。

「いや、エドワード。楓は知っておくべき
だ。この国の隠された真実を…。」