天然姫と運命の翼




今まで見たこともないようなブロンド美人のおねぇさんだった。

「18歳の分際で私に質問するのか?
いいご身分だなぁ。」

キレイな金髪を揺らし、ニヤリと笑う。

「王子だからな。」

つんとした表情で、アウゼが答える。

ハンム様は笑った。

「ははっ!!変わらないね、アウゼは。
…で?エドワード。その子猫ちゃんは
誰?」

こ、子猫ちゃん!?
確かに背は小さいけど…。

「この方は、北条 楓様です。」

ハンム様の綺麗に整った眉がピクリと動く。

「北条、楓…?まさか…。」

「はい。渚様の1人娘で、次の姫と
なる方です。」

「…そうか。力は覚醒したのか?」

一瞬の沈黙のあと、ハンム様が言う。

「まだ分かりません。それを確かめに、
ハンム様をお訪ねしたのです。」