「うぇぇーん……」

女の子の泣き声。

みると、あの時桜の木の下で遊んでいた
女の子が今度は泣いている。

「どうしたの?」

声をかけると、女の子は顔をあげる。

「ママが、また行っちゃったの…」

行った?

「どこに行っちゃったの?」

「はんらんぐんっていうところ。」

はんらんぐん…?もしかして、反乱軍?

「ママが、はんらんぐんの所に行って
くるねって言ってたの。でも、そこは、
とってもあぶないところなんだって。
だからママ、いつも傷だらけで帰って来
て…。」

そこまで言うと、女の子はまた悲しそうな
顔をした。