天然姫と運命の翼

「申し訳ありません、ルイス様。
執事でありながら、飼い鳩の世話どころ
か、ルイス様をお止めすることも出来ま
せんでした。」

エドワードがペコリと頭を下げる。

「……僕の扱いひどくない?これでも
一応枢機卿なんだよ?」

「ルイス様の扱いは鳩よりも簡単ですか
ら。」

「エドワードってたまにドSだよね…。」

淡々と言うエドワードと落ち込むルイス様のかけあいが面白くて、笑ってしまう。

「やっと笑ったな。」

「……え?」

振り返ると、アウゼさんが優しい目で私を
見ていた。

「やっと笑った」って…。

「お前はここ数日ずっと俺の前で話さな
かったし、笑わなかっただろう?」