天然姫と運命の翼



「じゃあ見殺しにしろというのか!!」

そんなこと言ってない。

「私は、平和を取り戻したいんです。
誰も苦しむことになく、犠牲が
出ないように。」

男が黙る。

「そんなこと無理だって思われるかも
しれないです。でも、きっと方法は
あります!あなたの家族を、誰も
苦しまず助ける方法も、あるはずだと
思います。」

男は顔を上げ、私を見る。

その瞳は、涙に濡れてきれいだった。

「だから…私達を、信じてくれませんか?
約束しますから…!」