天然姫と運命の翼



覚悟はしていたけれど、実際に見ると
不安になる。

その様子に気付いてくれたのか、アウゼが
私の頭をポンとなでる。

「…大丈夫だ。俺らがいる限り、希望は
あるんだから。」

…アウゼも相当、ショックなんだと思う。

長年住んできた国が、こんな戦場と化して
しまったのだから。

それでもアウゼは、明るい未来を見ている。