天然姫と運命の翼




ーーーパシッ!!


乾いた音が、部屋に響く。

現状が理解出来ないのか、頬を押さえて
私を見るアウゼ。

「っ…何が、私を守りたかった、よ…!」

つぅ、と涙が頬をつたう。

「私がしてほしかったのは、こんなこと
じゃないの…!」

言葉が勝手に口から出ていく。

「私はッ…!!」

キッとアウゼを睨み、いい放った。

「アウゼに側に居てくれたら、それで
良かったの…!!」