エドワードは黒い扉の前で立ち止まり、
私の方を向いた。

「ここがアウゼ様の部屋です。
用意はよろしいですか?」

そう言ったエドワードは、いつもの笑顔を
浮かべていた。

「はい。」

天空人を目の当たりにしたのだから、
用意なんてとっくに出来ている。

「では……。」

コンコンッ

「アウゼ様。エドワードです。
楓様をお連れしました。」

・・・・・・・。

返事はない。

「失礼します。」

「え!?いいの?」

「はい、いつもの事ですので。」

「そっか………。」