天然姫と運命の翼



ドクンッ…ドクンッ…ドクンッ…

あまりの冷たさに、声が出ない。

ただ、心臓が激しく打つだけ。

「…まだ出ていかんのか?」

「ッ…アウゼッ!」

耐えきれなくなり、震える声で名前を
呼んだ。

「私…帰りたくないよっ!アウゼの
側にいたいッ…!!」

「黙れ、下等生物。」

氷のように冷たい声が、私の胸を貫く。

「出て行かないならば、俺が送り返して
やる。」