「アウ…」 ゼ、と言おうとすると。 「でも、姫の力を使う必要はもうない。」 「え…?」 どういう意味なの…? 思わず見上げると、アウゼの瞳には あの冷たい光が宿っていた。 アウゼが口を開く。 「楓…。お前は…… 人間界に帰れ。」