天然姫と運命の翼



「楓。受け入れがたいのは分かるが…。」

アウゼが私の頭に手を伸ばす。

「っ…やめて!!」

パシッと、その手を払う。

驚いて目を見開くアウゼ。
ひどく傷ついた顔をして、私を見る。

そんな顔、しないで…。

「っ…。ごめん、アウゼ。今は…1人で
考えたいの!!」

それだけを言うと、バンッと扉を開けて
飛び出した。

涙をこぼしながら、ひたすら走る。