天然姫と運命の翼



「う、そ……。」

自分の手を見る。

一見変わった所は無いけれど…。

「…本当に?」

信じたくない。

自身を苦しめる力が、私にあるなんて…。

アウゼ、ウソだって言ってよ…。

アウゼは息を吸うと、静かに言った。

「…俺の心を動かしたのが、証拠だ。」

今まで自分の殻に閉じこもって、1人
苦しんでいたアウゼ。

その心を開いたのは、私自身ではなく…

私の、力だったの………?

「…っ………!!」

涙が溢れる。