先輩の教室に行くと、ナツメ先輩が出てくる
「先輩、あ、あの…」
私が話しかけると先輩はなにか分かったように頷き、ふうちゃんと目で会話した
な、なんか…どうなってるの?
「単刀直入に言う
たんぽぽ、別れよう」
「え??」
そう言って先輩はふうちゃんの肩を抱いた
「お前はちゃんと幸せになれるから
だから俺はもう自分の道に進む
風花と付き合うことにした」
ごめんなさい、急な展開に頭がこんがらがってます
いや、悲しくはないのだけれど
とりあえず…振られたんだよね?
「わかりました♪
ちゃんとふうちゃんを幸せにしないと怒りますからね♪」
「おー、俺の手にかかれば幸せにならない女なんていねーよ」
あはは
私は不幸せでも幸せでもなかったですけどね
なんて、口が裂けても言えない
でも、先輩のとなりで笑うふうちゃんが幸せそうで本当に良かった
「じゃあふうちゃん二人で帰りなよ♪」
「えっ!?いいの?!
っていうか…ごめんね…?」
「いいの♪
謝るのは不幸せになった時でしょ?
今はありがとうだよ♪」
「ふふ♪ありがとうっ!」
うん、満足満足!
私は二人の幸せに浮かれながら
昼から降り出した雨の中傘を持ってきてないから小走りに帰る
わー、しくったなぁ
ちゃんと天気予報見てきたら良かった〜…