「覚えてんじゃん
それだけできっとあいつは嬉しがるよ
顔見たらわかる?」











あいつって…


先生の知り合いなのかな?




だから栞を見たときあんなに動揺していたの?
でもなんでそんなに動揺したんだろう…











「顔は覚えています♪
とてもとても綺麗で可愛くて優しい顔でした」











言い表すなら天女みたいな

とても美しい人だった…





私がそう言うと、ミナくん先生は立ち上がる











「じゃあ今度写真見せて、名前思い出せたら
その人のこと教えてやるよ」











その人のこと…


じゃあお礼言えるかな?











「わかりました♪」











そして微笑んだ先生の顔がとても切ないのは…
もしその人のことわかったら、先生のことももっと分かるのかな?






っていうか、今度っていつになるんだろう?






そんなことを考えながら、美術準備室に先生と戻った