「聞こえなかったのか?早く集めろ。」 朝陽さんの低い、威圧のある声が響いて。 「2階いくぞ。」 そう言って、朔夜さんは私の手をキツく、ギュッと握って連れてってくれたんだ。 大丈夫だ。そんな風に、強く。 鼻がツン、として涙が溢れそうになる。さっき会ったばかりなのに。私ごときに本気になってくれている。 それがどうしょうもなく嬉しくて。