と、とにかく!なんか話さないと不審がられるよね。
「あ、あの!朝陽…くんの友達ですっ!きょ、今日は少しお母さんに話がしたくて…。」
「ちょっ、栞っ!?」
ってあれ?なんで私が喋った!?馬鹿だ、本当に馬鹿だ…。
隣の朝陽は相変わらず緊張で突っ立ってる。
「…えっと、すみませんっ…」
『いいえ、…こちらこそ、ごめんなさいね…。ぐすっ…つい、嬉しくなっちゃって…今開けるわ。』
なんとか大丈夫だったのだろう、聞こえたのは少し戸惑っているような嬉しそうな声だった。
朝陽の声に似ていて、優しさが伝わってくるようだ。
「ほら!朝陽行くよ!」
「ん、あぁ…」
返事はするものの、顔は少し青ざめていつもの朝陽じゃない。
「…っほら!私がいるから大丈夫だよ!根拠はないけど…絶対大丈夫。」
落ち着かせようと思って言うと、深く息を吸ってゆっくり吐いた。
「…うん。ありがとう、落ち着いてきた。」
そう言うと足を進めた。

