その子は麻里奈の友達らしく、今の私達の話を聞いておかしいと思ったらしい。
「よし、私が探しに行ってみるよ。どっちの方向に行ったか分かる?」
「左の方へ行ったと思います…」
左って、普段あんまり使われていない校舎じゃん…
「ん、ありがと。」
そう言って教室を出る。
左って事は…私が使っていた空き教室とかトイレでしょ?あとは…
取り敢えず、手当たり次第に探してみる。けれど、どの部屋からも物音せず
朝なのに不気味に感じるほど。
…あ。
歩き進めて、一番奥。
絶対、ここだ。
そう、この部屋は放送室。
しかも古くて、今は使われていない。

