それでも。お母さんは前と同じように優しくしてくれたから、我慢しよう。
2人が幸せならそれでいい。心から思って、俺もこれからは仲良くなろうと思った。
そんな時。
夜中に凄い物音がした。何かが割れるような音や、殴ったような音。
妹とリビングを覗くと、そこではお母さんとその男が大げんかをしていた。
なんて言っているのか分からないぐらい叫んでいて。
そこで、俺は見た。お母さんに暴力をふるっている変貌したあの男を。
怖かった。今までの異常なほどの優しさには裏があった。
「大丈夫。お兄ちゃんがなんとかするから。」
泣いて震えている妹を寝室へ連れて行き、俺はリビングに戻った。

