闇に染まった真実。







離婚する少し前から、俺と妹はお母さんの知り合いの若い男のところへ連れて行かれた。

見た目は派手だが、その人はとても優しく、俺たちをいろんなところへ連れていってくれた。でも、その人の行き過ぎた優しさが、俺には少し気持ち悪く、好きになれなかった。


お母さんと妹は、その人にべったりで、どこか孤独感を感じたりもした。

なので、離婚すると聞いた時には、『俺が家族をまもらなきゃいけない』と、強く心に決めた。


離婚ということは、離れなくてはならないということで。



どこかアパートか家を借りるのかと思っていた俺は、あっさり裏切られた。


俺たちが住む家は、その男の家だったんだ。


正直、嫌だった。でも、お母さんも妹もその男と楽しそうにしているのに嫌だなんて、言えるはずがなかった。