「わかるだろう?イパネマ海岸まで行かなくても
娘ってのは魅力的なものさ、どこだって。
彼女たちだって、誰かに可愛いね、って
言われれば嬉しいし、僕だって、可愛い子が
にこにこしてくれれば、それだけで嬉しいさ。
この曲、楽しいだろ?そんなものでいいんだよ。
真実な愛だとか、ひとりと真剣にとか
そんなのは、最初から決めてたって巧くなんか行くもんか。
まず楽しく遊んでさ、それで、「この子だけは渡したくない」って
思ったら、その時はそうすればいいんで。
もちろん、テメエだけが決めるんじゃなくてさ
相手の子がそう思ってたら、って事さ。」
叔父は、珍しく饒舌に語る。
ちょっと口調が乱暴なのは、江戸っ子だからで
だから例外になく、気が短い。
どこに行っても、それでダーティーな連中を闇討ちにしたりするので
特定の団体には属していない、フリーランス。
でもそれでいいと、この叔父は思っている。
正義を捨てるくらいなら死ぬ、とまで思う熱血漢だが
それを表には出さないところも、この人の不思議な所だ。
だから、深町が自分のイメージ上の愛、なんてものに囚われて
周りの女の子を悩ませるのを見かねて、饒舌になったのだろう。



